皮膚がかゆい!かぶれという湿疹が原因かも

接触皮膚炎は、皮膚科医が診療することが多い湿疹を主症状とする病気です。原因は様々ですが、原因を特定して接触を断つことで完治が期待できます。そのため、的確な診断のための検査や生活指導、治療が重要となります。ここでは、接触皮膚炎の症状や種類などを解説します。

接触皮膚炎(かぶれ)のとは

接触皮膚炎は、いわゆる「かぶれ」のことです。刺激性の物質や抗原が皮膚に触れることで起こる湿疹を伴う炎症を指します。原因となる物質が慢性的に皮膚に作用すると、皮膚が厚く硬くなる苔癬化が起こります。そこに、急性の接触皮膚炎による湿疹が混在した状態になります。この状態を慢性接触皮膚炎といい、原因物質を突き止めて、適切に対処しなければ難治化します。

接触皮膚炎の急性期では、表皮細胞が障害されて、海綿状態という変化が起こります。進行すると、表皮内水疱が発生し、アレルゲンを排除しようとします。そのため、刺激物に触れた部位に赤みや水疱など湿疹の症状が現れた場合には、接触皮膚炎の可能性が高いです。

原因物質を特定するのには、パッチテストが有効とされています。

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接触皮膚炎(かぶれ)の種類

接触皮膚炎は、刺激性とアレルギー性に分類されます。さらに、刺激性接触皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、光接触皮膚炎(光毒性接触皮膚炎、光アレルギー性接触皮膚炎)、全身性接触皮膚炎・接触皮膚炎症候群、接触蕁麻疹に分けられます。

刺激性接触皮膚炎

角質層が障害されて刺激性の物質が侵入することによって起こる炎症を刺激性接触皮膚炎といいます。皮膚の最上層である角質層は、外的刺激が体内へと侵入しないよう防ぐ役割を果たしています。正常な皮膚では、分子量1,000以上の酸やアルカリなどの物質は角質層を通過できないとされています。しかし、現代では角質層が障害される要因に晒される機会が多いため、角質層を通過して体内へ刺激性の物質が侵入することがあります。

そうすると、刺激性の物質が角化細胞を刺激し、炎症を引き起こすサイトカインとケモカインが表皮細胞から生産されて、湿疹に至ると考えられています。

アレルギー性接触皮膚炎

アレルゲンに何度も触れることによって、アレルギー反応を起こる湿疹をアレルギー性接触皮膚炎といいます。
刺激性接触皮膚炎と違って、アレルギー性接触皮膚炎は人によって湿布薬や衣類など角質層を通過できない分子量 1,000 以下の化学物質や微量な抗原を触れることでも起こしえます。アレルゲンになり得るものには、シャンプーやゴム、植物、衣類など日常生活で触れる可能性が高いものが多いです。

全身性接触皮膚炎・接触皮膚炎症候群

刺激やアレルゲンによって皮膚炎が起こった後に、同じ抗原が皮膚に繰り返し触れることで、接触部位の範囲を超えて、強いかゆみを伴う湿疹が全身に拡がります。これを接触皮膚炎症候群といいます。また、同じ抗原が皮膚の接触ではなく、吸入や経口、注射などによって体内に入ることで、全身に皮膚炎が起きたものを全身性接触皮膚炎といいます。

なお、金属が原因で起こるものは、全身型金属アレルギーとも呼ばれる場合があります。

光接触皮膚炎

光が原因となる接触皮膚炎のことを光接触皮膚炎といいます。とある物質が皮膚に塗られている状態で太陽などの紫外線を受けると湿疹が起こります。紫外線には、UVAとUVBがあり、このうち光接触皮膚炎を起こすのはUVAであることが多いです。

光接触皮膚炎は、光毒性と光アレルギー性機序によるものがあり、後者の方が多いとされています。光毒性は、とある物質に紫外線が当たることで発生した活性酸素が、細胞や組織にダメージを与えるものです。光アレルギー性接触皮膚炎は、免疫反応が関与しており、光ハプテンという物質の存在とUVAの照射が重なることで発症します。

接触蕁麻疹

物質が皮膚に触れることで起こる蕁麻疹(じんましん)のことを接触蕁麻疹といいます。物質が触れてすぐに膨疹ができることが多いですが、稀に数時間後に現れたり、他の部位へと症状が拡がることもあります。また、掻き壊すことによって、後から湿疹ができることもあり、これを遅延型湿疹反応といいます。

接触蕁麻疹は、非アレルギー型とアレルギー型、未定型に分類されます。非アレルギー型は、物質が触れた部位に症状が留まることがほとんどで、物質の量と濃度によって症状の程度が決まります。原因物質には、保存料や香料(安息香酸、ソルビン酸、桂皮アルデヒド)などがあり、これらの物質がかゆみを引き起こすヒスタミンや、その他の血管作動性物質を放出することで、蕁麻疹が発生します。

アレルギー型は、アレルゲンが皮膚から体内へ侵入することで、接触部位以外にも蕁麻疹が起こるものです。また、喘息や鼻炎、腹痛や嘔吐など様々な症状を引き起こし、重症例ではアナフィラキシーショックに至ります。このような病態のことを接触蕁麻疹症候群といい、皮膚のバリア機能が低下している人に起こりやすいと考えられています。

未定型は、非アレルギー性とアレルギー性のいずれにも区別することが難しい反応がみられ、明らかな抗体を検出できないものを指します。

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